ECEは決して致命的な病気ではありません。もし感染すれば見た目にすぐにわかりますので脱水症状に陥らせてはいけません。若いフェレットは間違いなく快復するでしょう。2才以上のフェレットは腸に問題をおこします。ECEは腸の内壁に障害を起こします。もし自分で餌や水を摂取できる状態ならそっとしておいてあげてください。そうでなければ流動食をあたえなければなりません。 Pepto Bismol(薬品名)や潰瘍の薬はフェレットが食事を消化させるのに役に立つ薬です。抗生物質は感染を克服するのに役立つでしょうが、老齢のフェレットには副作用で潰瘍を併発させる危険がともないます(もし潰瘍をすでにもっていたら、もっと悪くなります)。年を取れば取るほど治療に日数がかかります。フェレットがインスリノーマ(すい臓腫瘍、低血糖)をもっていたら、拒食症になることもあり、発作をおこして死亡することがあります。ECEが我がシェルターにやってきてから150匹以上のフェレットの世話をしましたが、隔離させる方法がありません。 感染するなら若い時期のほうがいいです。5才以上の老齢フェレットの中には感染しないものもいます。私の推測ですが、老齢フェレットの中には免疫ができているものがいます。 フェレットの飼い主さんに忠告します。フェレットは犬や猫より小さな動物なんです。病気の症状がはっきりあらわれているときは手遅れになっていることも多いんです。いつも食事中や入浴中に異常がないかよく観察をすべきです。変化を見逃さないようにしましょう。 |
ECEに対する有効な治療はいまだにありません。水分補給をしながら集中治療、抗生物質投与、そして隔離治療を施します。隔離治療がとても重要なんですよ。私たちも治療が終わると白衣を着替えるくらい気を使います。 |
このアメリカでは4年前に発生した病気です。特に1996-98に猛威を振るいました。私のフェレットは感染したことがないので、詳しくお答えできないかもしれないし間違いがあるかもしれませんが、身近に聞いた話をお伝えします。ウイルスは約1週間の潜伏期間があります。感染後1〜6ヶ月後に発症したという例を聞いたことがありますが、これは本当にまれなケースです。下痢の症状はとってもひどく、見た目にも具合悪そうな感じになります。下痢による脱水症状を簡単に引き起こします。針のない注射器で強制的に餌を与えなければなりません。多くの人は、ドロドロにした餌にフェレットーンとPedialyte(人間のベビー用水分補給液)を混合させて与えています。フェレットに注意をそらさず見守る必要があります。そして1〜2時間おきに給餌しなければなりません。脱水症状からフェレットを救うためにSub Q Fluids を皮下注射するとよいと聞いたことがあります。獣医師も推奨しているようです。 ところが、この危機を脱して、緑色下痢がおさまったフェレットは、キャリアー(保菌者)として感染源になります。この見た目に元気そうな感染フェレットを介して、新たな感染が広がっていきます。完全な治療法はまだアメリカにもありません。このウイルスはベビーフェレットに対しては体内に入ったとしても1日で通り過ぎてしまい、感染することはまずありません(ウイルスを仲介することはあるでしょうが)。12週を過ぎたフェレットに対して感染し、重い症状を発症させます。このウイルスは人の衣類について広がっていきます。感染したフェレットがいるペットショップや繁殖家のところへ出向き、衣類にウイルスが付着したまま帰宅、自分のフェレットと遊ぶことにより感染してしまうのです。衣類等の上で何日ウイルスが生存可能かはいまだにわかっていません。 私自身フェレットを飼っていますが、そんな理由から、フェレットショーへは一度も参加したことがありません。もし仕事で行かなければならなくなったなら、ショーから帰ったらすぐに衣類を着替え、靴に殺菌剤をスプレーするでしょう。私の愛するフェレットはもう老齢なので、絶対に感染させたくはありません。そう、それからグッズの中古品は人からもらわないほうがいいですよ。もらうなら必ず消毒してから使うことにこしたことはありません。 |
ECEは数年前に比べ感染することは少なくなったものの未だに、フェレットショーでの感染が目立ちます。最近はECEの情報もインターネットや雑誌などで取り上げられ(Modern Ferret#21にも掲載されました)、多くの飼い主も注意するようになりました。正しい情報が伝わることが大切です。フェレットショーは大規模なものから小規模なものまで各地で行われています。特にフェレットの個人繁殖家は、ショーで表彰されるとその売っているフェレットが高く売れたり、宣伝になるので積極的に参加しています。フェレットの健康状態が悪くてもこっそり持ち込む人も少なくありません。ショーにも問題があります。感染防止のために、フェレットを触る前に審査員が毎回手を消毒したり、毎回衣服を着替えたりということをしません。タオルで手を拭くだけで、どうして感染防止ができるのでしょう!私のフェレットも2年前にショーでECEに感染しました。それ以来、ショーへは参加しようと思いません。ショーの参加後、数日したら激しい嘔吐をしました。その後激しい下痢にかわり、それが交互に繰り返され、彼女はすぐに衰弱していきました。幸いにも若かったので、1ヶ月後に下痢は治まり、2ヶ月後には自分でエサを食べれるようになりました。この感染で死ぬことはあまりなく、危険な病気ではありませんが、感染が広がりやすいので気をつけなければいけないと思 います。丹羽さんにはModern Ferret雑誌をお送りしますので参考にしてみてください。日本の皆さんに正しい情報を伝えてあげてください。 |
確かにウイルス性と思われるような感染をして緑色の水溶性下痢のフェレット患者さんがここ最近急激に増えました。ただ通常の下痢(ストレスや消化不良)でも似たような緑色の下痢ですから、飼い主さんもあわてないようにしてください。この症状を出してやってくるフェレットは、水のようなひどい下痢です。下痢よりもそれによる脱水症状がひどく手遅れになることが多いです。残念ながら治らずに死んでいったフェレットも多いです。早めに受診して下痢を抑え、水分補給させなければいけません。現在治療としては、適切な抗ウイルス製剤がわかっていないので、治療は下痢止め、抗菌抗生剤が中心です。当院ではクロラムフェニコールの注射投与での治療を行っています。食事はサイエンスダイエットAD缶(下痢時の療養食)もすすめています。 |
当病院にもかなりひどい下痢のフェレットが患者さんとして来院します。そのほとんどが同じペットショップの出身なので、問題視しています。その店から新しいフェレットを購入したとたん、前からいる子が下痢状態になって患者としてやってきますので感染性の疑いが強いと感じています。ちょっと前でしたら下痢の原因は寄生虫やトリコモナス等の菌感染が多かったのですが、最近の患者さんはそうではないです。検査しても菌や寄生虫の反応がありません。ただ貴社がいわれるようなECEという病気については、まだ当病院も勉強不足なので、そんなに確信をもって診断できないでいます。この患者さんは、水のような下痢ですね。下痢のときはフェレットバイトのような栄養剤はあまりおすすめしません。ポカリスエットや電解水のような飲み物を少し飲ませることをすすめています。貴社から以前いただいたアイソカルプラスを使ったダックスープは、栄養面でも消化吸収もよく患者さんにおすすめできますよ。また情報がありましたら教えてください。 |
緑色の下痢というだけであわてて駆け込む患者さんがいますが、緑色の下痢がすべてECEというわけではありません。消化不良や急性腸炎などもよく見られます。胆嚢障害を併発した腸炎も明るい緑色の下痢です。原因がわからない下痢は胆嚢を調べることも重要です。胆嚢に障害がある場合は、入院をさせ、抗生剤でじっくり治療していきます。疑似症状に注意して的確な判断をすることが大切です。 |
上記のメッセージは、各方面から意見をいただいたり、電話等での対話をまとめたりしたものです。文章を簡潔に短くまとめてありますので原文どおりではないことをご了承ください。今後も、各分野の方々からのECEに関するメッセージや対談内容をここに紹介する予定です。あなたからの情報もお待ちしています。