投稿216:心臓弁膜症
| 最初気がついた症状は: 3月で10歳を迎える老プレ(♀)。 2015年2月に始め頃から、ペレットを噛むのに時間がかかるようになり、ペレットをふやかしたり、柔らかい野菜類等の食事に切り替え始めていた。 2月11日祝日、プレが日課の「のんびり日向ぼっこ」をしている時に、お腹の動きがわかる程度の呼吸の荒さに気づく。 当日は祝日であり、呼吸の荒さもすぐ治まった為、次の土曜日に病院へ行くことにした。その後土曜日までは何事もなく過ぎる。 症状についてコメントがあれば: とても元気な仔で幼いころから走り回るだけでなく、ジャンプして人間のベッドやテーブルに飛び乗ったり、階段を上り下りするような暴れん坊でした。 9歳後半くらいから、階段上りをすると息切れを起こし途中で休憩する姿も見れるようになりました。 階段上り下りの時は落ちない様に傍でいつも見張っていたのですが、フーフー言ってる姿を見ても 「年取ったなあ、健康診断に行っとこうかなあ。」 と暢気に考えていました。 また、人間で言う“冷え症”の様で夏でも足の裏が冷たく、冬場はフローリング部分で遊んでいるうちに足が冷えすぎるのか動かずにじっと立ち止まってしまう事も。 その為、家中ほとんどの箇所にマットやカーペットを敷いて、対策取ったつもりでいました。 それ以外はマッサージをしたり、冬場は抱っこで足を温めたりして過ごしていました。 冷え=血流が悪いという基本的な事に何故気づいてやれなかったのか、もっと早く気づいていればと、申し訳ない思いで一杯です。 (自分は人間対象の医療従事者です) どんな検査をしましたか: 【2015年2月14日A病院】 レントゲン、触診、聴診、尿検査、便検査。 この時はまだ元気で、診察中も暴れて獣医さんを手こずらせるくらいでした。 レントゲンで明らかに真っ白な肺が写っており、「肺炎あるいは肺がんの疑い」。 間もなく10歳という高齢のためガンの検査は行わず、対症療法で行くことになりました。 薬のみの治療です。 抗生物質、胃腸薬、名前は忘れましたが肺炎の菌を殺す薬の3種類を1日2回投与。 シロップ状にしてくれましたが、飲みません。 大好物のヨーグルトや「だいすきん」に混ぜて食べさせたりしました。 翌水曜日深夜にバタバタ暴れるような発作が起き、その翌朝から食べなくなりました。 仕事の関係でまた次の土曜日21日にようやくA病院へ。 レントゲン等の診察はなく、私の症状説明のみ。 「肺炎ではなく、肺がん末期の可能性が高い。痛みを抑える薬に切り替えます」と。 消炎剤、抗生物質、胃腸薬の3種類で緩和ケアへ変更。 「心の準備が必要です」との宣告?も受けました。 1週間でこんなに悪化するか?と疑問もありましたが、県内一と言われるエキゾ専門の獣医さんがおっしゃることだし。。。と受け入れ半分疑問半分で帰宅。 胃腸薬は飲んでくれたので、そのおかげか翌日トウモロコシをつぶしたものをモリモリ食べてくれました。 しかし、またその翌日(月曜日)から食べなくなり、強制給餌を行うもののうまく行かず、本当に苦しい嫌な思いをさせてしまいました。 相変わらず呼吸が短く荒く苦しそうだし、グッタリしてるし。 目を開けてくれなくなりました。 診断結果は: 「末期の肺がん宣告」から1週間経ち、緩和ケアと言いつつ強制給餌やシリンジで服薬させている自分と、嫌がるプレの様子から 「これって違うんじゃないか」 という気持ちの引っ掛かりがありました。県内にもう1件、エキゾ専門では無いけれど、ご自身がプレを育てた経験を持つB獣医さんの元へ電話相談。 「診てみないとわからないけど、たぶん、心臓の方じゃないかな。」とのアドバイスを頂き、すぐにその獣医さんの元へ。 プレはグッタリと反抗する気力も無く、お蔭で?エコー検査をしっかり受けることが出来ました。 結果は 「心臓弁膜症」。 明らかに血液が逆流している様子が写っていました。 治療方法は: 既に手遅れというか「寿命超えている上、手術は危険。後は苦しまずに旅立たせる方法を考えましょう。」と。 1.呼吸を安定させるための酸素ハウスの使用 2.好きなものを好きな時に食べさせる事(強制給餌は不要) 3.血流を良くする為の粉薬を処方。シロップで飲みやすい濃度に調整してあげてくださいと、シロップも一緒につけてくれました。 そして獣医さん自身のプレちゃんを看取った経験談。これが一番大きかったです。 肺がんは結局何だったのか、と質問してみましたが 「併発している可能性もあります。」との診断でした。 呼吸の苦しさは肺というよりも心臓の方が影響出ると、 B先生は考えているそうです。 その後の経緯は: 酸素ハウスを即レンタルし、その中で1週間過ごしました。 ただひたすら眠り、時々苦しそうにホフク前進のような動きをしていました。 呼吸が荒い時間もあれば、安定してスヤスヤ眠る時間もありました。 ハウスから出たがる仕草も多々ありました。 その時は酸素マスク(ハウスの付属品)のようなものを口に当てて出してあげ、抱っこしたり膝に乗せて撫でたりと、それぐらいしか出来ませんでした。 なぜこんなに苦しい思いをしないといけないのか、この仔が何をしたのかと ぶつけ様の無い怒りと悔しさで、何度も泣き叫びそうになりましたが、プレが頑張っている以上、自分も頑張らなければと。 1週間後、薬をもらいに自分だけがB病院へ行きました。 苦しそうにホフク前進していると症状を伝えたところ「消炎剤」を処方してもらいました。 家に戻り、さっそく飲ませようとした途端にプレが酸素ハウスのドアを叩いて暴れだしたため、酸素ハウスから出してあげました。 ゼーゼーと口呼吸が始まったのでマスクを当てましたが、それをイヤイヤとすり抜けて膝に乗ってきたので 「もう頑張らんでいいよ、せんぱい方(=先代プレ達)お願いします!」 と声をかけたところ、呼吸がだんだん大きくゆっくりとなって息を引き取りました。 2015年3月12日夜永眠。 3月18日に10歳の誕生日を迎える予定でした。 他の飼い主さんにアドバイスがあれば: 振り返ってみれば、早期発見できるチャンスはたくさんあったはずなんです。 「そんなものかな」と、見過ごしてしまった事を本当に後悔しています。 10歳目前まで長生きしてくれたのに、老衰という形で静かに旅立たせてあげたかったのに、たった1kgの小さな体全体に苦しい思いをさせてしまった申し訳なさでいっぱいです。 2か月経ちますが、もう一度会って抱っこして「ごめんね」って謝りたいです。 プレにも心臓病の危険があります。 足が冷たいな、冬が苦手そうだな、という仔は定期的な検査をおすすめします。 そしてまずは人間が元気じゃないとプレを守れないので、ご自身の健康管理も大事になさってください。 投稿者: みゆせんせい秘書 |