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ぎこちない歩き方は、年をとったフェレットでよく見られる副腎腫瘍ないし膵島細胞腫瘍、関節炎の兆候でもあります。また、高いところから落ちたり、踏まれたり、上に座られたり、ドアにはまれたりしたことにより背中に傷を負ったために起きることもあります。これらは、治療の方法がありませんが、麻痺におちいることはあまりありません。
胴体や足にはれもの(腫瘤)ができているようなら、たいていは腫瘍です。この腫瘍は良性かもしれないし、癌であるかもしれません。腫瘤は感染症の一徴候、食餌上の問題が原因である場合、ワクチン反応である場合もあります。腫脹ないし腫瘤はすべて獣医さんのもとで診断してもらってください。
足が曲がっている場合はくる病を疑います。カルシウム不足とビタミン不足が原因です。成長期にきちんとした食事を与えられなかった場合におきやすいです。
フェレットは1日に1000-4200IU/BWkgのビタミンAを消費するといわれます。ビタミンAが欠乏すると成長不良、夜盲症、後肢の運動失調、水晶体白濁、肝臓の脂肪浸潤などがおきます。
目がうつろで、フラフラした歩き方をしている場合はインスリノーマによる低血糖を疑います。とくに食事前や空腹時におきやすいならその可能性は高いです。
失禁をともなう後脚麻痺にはいろいろな原因があります。栄養失調、背骨骨折、脊椎損傷、真菌症、システンパー、アリューシャン病などです。
−−補足説明「インスリノーマ」−−
膵臓からインシュリンが過剰に分泌される病気です。空腹時に低血糖の症状がおきやすくなります。とくに高齢のフェレットに多いです。症状はフラフラとして立てない、虚脱感、必要以上に水分欲しがる等です。砂糖水など(ブドウ糖液糖がおすすめ)を与えると一時的に元気になります。人間が食べるものを与えない、良質のフードを与える、適度な運動をさせることが予防です。食事もこまめに与えて、空腹時間をつくらないようにするといいでしょう。日本ではステロイド剤投与が治療として一般的ですが副作用も多いです。(アメリカにはジアゾキシドという治療薬があります)、また食事療法や手術もあります。ダックスープ も食事療法のひとつとして推奨されています。
低血糖を起こしたフェレットにはコーンシロップやNutri-Calを舐めさせることをおすすめします。急激な血糖値の上昇をさせずに、ゆるやかに血糖値をあげてくれます。応急処置に常備しておくことをおすすめします。Nutri-Cal栄養剤はコーンシロップがベースになっています。
遺伝性の病気に水頭症があります。珍しいカラーの毛色のベビーにおきやすいようです。斜視、難聴、性格異常、発狂等の症状も出ます。脳の解剖学的異常、あるいは代謝異常で、脳圧が上がり起こるものです。一過性と恒久的なものに分けられます。一過性であればハイドロコルチゾール・ガスター・利尿剤20日と抗生剤で反応すれば症状固定か完治します。そうでなければ、死亡するか恒久的なもの(予後不良)になります。外科的に脳水を胸腔にバイパスをつなげるオペを犬猫で行いますがフェレットはオペができません。
フェレットの場合、採血をすばやくきちんとしないと血糖値が上がるので、糖尿病やインスリノーマと誤診断されてしまうことがあります。採血時に立ち会いましょう。
【インスリンノーマ時の食事療法】
インスリンノーマはご存じの様に、糖尿病とは別の病気になります。膵臓β細胞腫(膵臓のベータ細胞の腫瘍)腫瘍自体が大量のインスリンを生成するために、低血糖状態がおきます。糖尿病の場合は血中の血糖値が食事などにより上下しますが、インスリンノーマの場合は、血中の血糖値変化がなく正常値の場合もあります。
この病気は、低血糖=単糖類の大量投与は非常に危険で、ひどい低血糖の発作が起きたときのみ使用します。(大量に単糖類を与えてしまうと、インシュリンが過剰分泌され、低血糖がおきやすい状態になつていしまう)
食事の内容は、消化がよく、良質な動物性蛋白を大量に含んだフード炭水化物の配合率は微量が望ましく、消化吸収を良くするためにダックスープの様な液体状態にしたりしますが、自主的に食べる場合は良質なフェレット専用フードがいいでしょう。(場合によっては、ベビーフードのレバーペーストやチキンペーストがオススメですがタマネギや香辛料が入っていないことを確認してください。)また栄養素のクロムは血糖値を安定させる効果がありますので、ダックスープ等にまぜます。このクロムはビール酵母に良く含まれております。当社で販売しております「ペット用ビール酵母」がこれにあたります。ニュートリカルはコーンシロップや脂肪分が含まれていますので、血糖値がゆっくり上がっていきますのでオヤツとして、寝起きや運動の直後に与えるといいでしょう。特にインスリンノーマは寝起きや運動直後に低血糖がおきやすいのでできれば習慣性にされると良いでしょう。インスリンノーマは食事内容も大事ですが、与え方も重要です。常に食べられるようにゲージ内に、フードと大量のお水を用意してあげてください。良質な動物性蛋白質は、ゆっくりと血糖値を上げていきます。ただ
し、低血糖発作を起こした場合は、速やかに砂糖水やハチミツをフェレットの歯茎に塗り込んでください。飲ませてはだめです。誤飲の原因になります。数分で発作が治まりましたら、ニュートリカルかダックスープをゆっくり食べさせてあげましょう。
最近の研究で、朝の光を浴びなかったり、夜間でも明るいと睡眠ホルモンのメラトニン分泌が低下してしまいます。メラトニンに類似するホルモンでコルチゾールがあります。脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌され、副腎皮質に働きかけ、コルチゾールを分泌させます。コルチゾールは脂肪や、肝臓にたくわえられているグリコーゲンを分解して、ぶどう糖を血液中に補給します。これによって、睡眠中の血糖値を一定に保っています。血糖値の安定のためには、光の安定が重要と言われてきています。
フェレットもこの夜間の「光刺激」を防止するために、遮光生地で、ケージカバーをしたり、寝袋などに潜って寝させることをおすすめします。また朝には日光でお部屋を明るくすることがおすすめです。
感染症でフェレットコロナウイルスがあります。脳神経障害(まっすぐ歩けない、くるくる回ってしまう)がおきます。感染していても生涯において無症状で発症しないフェレットも多いです。免疫の弱い子に限って発症することがあります。研究機関にウイルス検査をしてもらうことでわかります。繁殖場内での感染が多く、生後3か月以内に症状が出ることが多いです。免疫力が強いフェレットは感染しなかったり、感染しても症状が出ないことがあります。フェレットがたくさん集まるイベントにも注意しましょう。抗ウイルス剤や抗生剤で治療しますが、後遺症が残ったりすることがあります。
原因不明の神経障害(発作や痙攣)などの症状の原因として「重金属中毒」があります。これは塗装してあるケージを囓るのが原因です。亜鉛の摂取による中毒です。動物病院にいってもなかなか原因がわからないのでやっかいです。とくにケージの網をかじって塗装がはげていたら、塗装を飲んだかもしれないと獣医さんに伝える必要があります。注射と投与で治療しますがなるべく早い処置が必要です。また塗装ケージの使用始め時はよく観察して注意してください。
フェレットの車椅子(参考資料リンク)
脊椎損傷の東洋治療(参考資料リンク)