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フェレット獣医学

[腫瘍と癌]


皮膚の腫瘍
すべての腫瘍(新生物)が、癌だというわけではありません。癌は、発生した部分から他へ転移していきます。腫瘍によっては、良性で転移しないものもあります。しかし、そこで肥大し、問題をおこします。また、はじめは良性でも途中で悪性(本物の癌)に変わる腫瘍もあります。これらを考えると、皮膚の腫瘍はいつも手術で除去し、検査のためにラボに送るべきでしょう。
 一般的な皮膚の腫瘍には次のようなものがあります。

 いずれの場合も、全体的に見た目に変わりがないため、除去するのが一番安全な対処法だと思われます。

リンパ肉腫
老若にかかわらず、フェレットにみられるリンパ系の癌です。若齢のフェレットの場合は、病気の進行が急速で致命的です。老齢のフェレットではのちになるまで、無症状でくすぶっていて急に発病する場合があります。血流や骨髄のリンパ球が過剰に増殖し、体内の組織を侵略しはじめます。通常、リンパ節(外部、内部)、骨髄、脾臓などにみられます。
診断は、完全血球計算、リンパ節や骨髄のサンプル検査などを併せておこないます。レントゲンを撮ると、胸郭のために触診では確認できない胸部のリンパ節を確認することができます。
症状は、病気の度合や関わっている器官によって、異なります。外的に無症状のものもいれば、衰弱、食欲不振、体重減少、下痢、呼吸困難などを示すものもいます。
原因は不明です。(ウイルスが着眼されており、現在、リサーチで分離が試みられています。)治療には薬物を使用します(化学療法)。フェレットは優秀な患者で、薬物治療にもよく耐えます。人間とは違い、化学療法を受けても脱毛しません。リンパ肉腫の完治は通常、不可能ですが、延命することは可能なので、残りの人生を意義あるものにしてあげることはできます。

副腎腫瘍
老齢のフェレットに一番よくみられる腫瘍です。副腎(腹部、腎臓の隣)は、さまざまな種類のホルモンを分泌し、フェレットの新陳代謝に影響を及ぼします。及ぼす影響は、分泌されるホルモンの種類によって異なります。副腎は「機能不良」になり、腫瘍になる前にホルモンを過剰生産しすぎたり(腺腫様過形成)、腫瘍や癌(腺腫や腺癌)を形成していきます。腫瘍は、一方の副腎だけ、あるいは両方の副腎におこりえます。
症状は、ホルモン代謝の過剰に関連しています。エストロゲンやテストステロンなどの性ホルモンの過剰分泌のケースがあります。エストロゲンの過剰分泌は、不妊手術済みのメスを発情させ、生殖孔が膨潤します。更に、エストロゲンの毒性として骨髄での細胞製造に悪影響を及ぼします。これが致命的な貧血や出血を引き起こします。テストステロンに似たホルモンは、去勢済みのオスを発情しているかのように行動させ、臭いも強くします。その他のホルモンは、脱毛、つやのない乾燥した毛並み、そして首や背中に強いかゆみを伴ううろこ状の皮膚などの原因となります。いずれの変化も、副腎腫瘍を強く示唆します。
最善の治療は、病んだ方の副腎を切除することです。手術で完全に切除できない場合、あるいは手術を行わない場合は、抗癌剤の経口投与が試みられます。これは、癌を完治しませんが、諸症状を軽減します。治療をまったく行わなくても、フェレットはすぐに死ぬわけではなく、数ヶ月から数年生き続けます。毛はなくなりますが、フェレットは苦痛ではなさそうです。

インスリノーマ
血糖値はインシュリン(ホルモン)により安定しています。インシュリンが少なすぎると糖尿になり、インシュリン過多は低血糖になります。血中に糖分が十分ないと、筋肉は弱くなり、脳は機能しません。フェレットでは、血糖の低さにもよりますが、衰弱、倦怠(あるいは疲労)、後肢の麻痺、唾液分泌過多、口もとを前肢で掻きむしる(嘔吐の前兆)、痙攣、昏睡状態などが観察されます。血糖値が少なすぎると、死に至ることもあります。初期の症状としては、フェレットは2,3秒宙を見つめ、すぐに通常に戻ります。あるいは眠りがとても深くなり、起こしてもなかなか反応しなかったりします。
インシュリン分泌細胞は、腹部にある膵臓腺の中にあります(膵臓β細胞)。この細胞が活発になりすぎるか(過形成)、腫瘍を形成するかにいたります。腫瘍は良性(膵臓β細胞腺腫か膵島細胞腺腫)、悪性(インスリノーマ)のいずれもおこります。細胞がインシュリンを過剰に分泌すると、フェレットは低血糖になります。このプロセスが初期の段階ではゆっくりと進行するため、たんに老齢による血糖値レベルの変化からくる症状だと誤解しやすいものです。
診断は、病歴と血糖値をあわせておこないます。正常なフェレットは空腹時でさえも一定以上の血糖値を維持することができます。一方、インシュリンを分泌している腫瘍をもつフェレットは、4〜6時間の空腹が続くと低血糖となります。治療には2つのアプローチがあります。まず、インシュリンを過剰分泌している細胞を切除する手術です。もし、腫瘍を完全に切除できれば、薬物なしで完治することができます。残念ながら、多くの腫瘍は悪性で、手術する段階では他の内蔵に転移していることが多いようです。2つめは薬で血糖値をあげます。手術ができない腫瘍をもつフェレットでも、たいていこのアプローチで長期にわたって、血糖値をコントロールすることが可能です。
この病気を持つフェレットには、糖分を与えるのが一番有効なように思えますが、実はタンパクの食事を少量、頻繁に与えるほうが効果的です。糖分はインシュリンの分泌をよけいに刺激します。血糖は短時間上昇しますが、新たに分泌されたインシュリンがまた血糖を下げてしまいます。しかし、タンパク質はゆっくりと糖分に消化されて、インシュリンの作用を安定させます。フェレットが意識不明になったり、倒れたりした場合は応急処置としてアップルジュースを口に入れてやります。血糖値は意識を取り戻すのに十分なくらいあがり、食事をすることもできるようになります。


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