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チンチラの食事
食事総論
野生のチンチラは草原の草、フルーツ、木の葉、低木の樹皮、かん木を食べます。木の実や種子も時々食べますが主食ではありません。これらは脂肪が多いので取りすぎると有害になります。(ハムスター用のフードを主食にすることはできません)。他の動物用のフードで代用するとしたら、うさぎフードではなく子馬フードが食性に合います。
標準的な食事の成分として、16-20%の祖蛋白、2.3-5%の粗脂肪、15-18%の粗繊維、9-10%の灰分に約20%のミネラルを加えたもの。大人のチンチラのペレットの消費量は21.2-28.3g程度。繁殖期や妊娠期には1日にビタミンEが30-60mgはいったサプリメントを与える。自由に食べられる菜食としてチモシー、アルファルファ、クローバーの乾草を与える(ただし1日の摂取量が25%以上にならないように)。おやつはあくまで控えめに与える。ドライフルーツやナッツ野菜がおやつになりますが、大人のチンチラには1日にティースプーン1杯を超えないようにします。1日あたりの大人に対するエサの消費量の目安はペレット28g、乾草1/2-1カップ、おやつや野菜ティースプーン1杯。乾草はいつでもつまめるように設置します。
主食
チンチラ専用フード、干し草(アルファルファやチモシー)、水を与えることが、健康で太りすぎないチンチラを育てる重要なことです。必ずフードと干し草の両方を与えてください。
チンチラフード比較表
蛋白質 | 脂肪 | 繊維 | 特徴 | |
Sunseed社 | 17% | 3% | 18% | ビタミンとミネラルが強化。成長期におすすめ。 |
Kaytee社 | 18% | 3% | 17% | 純粋なペレットのみのフード。ヘルシーです。 |
Brisky社 | 19% | 1.5% | 17.5% | 純粋ペレットで低脂肪が魅力。添加物未使用で高品質。 |
オリジナル | 20% | 3% | 18% | 高繊維の健康重視のフード。 |
おやつ
チンチラの好むおやつを時々あげることは、飼い主とチンチラとの親密間を増すいい方法です。あげるときは手渡ししてあげましょう。ただし主食の妨げにならない程度の少量にすべきです。
リンゴ、ニンジン、干しぶどう、へーゼルナッツ、ピーナッツがおやつに最適です。チンチラ専用のおやつも市販されています。天然ハーブ(乾燥してミックスされたものがいいでしょう)も趣向品のひとつです。フランスパンなど堅くて乾燥したパンを一切れあげてもいいでしょう。あげすぎないように注意してください。
生野菜や野草は下痢をおこすことがあるので、あまりおすすめではありません。ブロッコリーも膨腸症(お腹が膨らむ病気)になる可能性があるので与えないようにしましょう。クッキーやチョコレート、ポテトチップなど糖分や塩分のあるものは絶対にあげてはいけません。クルミやひまわりの種は脂肪が多いので与えすぎてはいけません。うさぎ用のビスケットおやつも油脂や砂糖が多いので与えないほうがいいでしょう。
(おやつも健康にいいものを選びましょう)
ビタミンとミネラル
チンチラが健康に育つにはたくさんのビタミンとミネラル、そしてカルシウムを必要とします。被毛の成長と質の保持のために、また健康な皮膚を保つために不飽和脂肪酸を必要とします。ビタミンAは健康な眼、皮膚、被毛および性殖器を保つために不可欠です。ビタミンAが欠乏すると症は涙目、毛並みの悪さ、流産の原因になります。ビタミンD、カルシウム、リンは骨と歯の適正な石灰化のために重要です。特に妊娠中や授乳中には不足しないように配慮する必要があります。当社のおすすめするチンチラ専用フードにはこれらの栄養素が含まれていますが、ダイエット中、妊娠中、食欲不振、健康を害している時は追加補給してあげるといいでしょう。市販の「チンチラストーン」もおすすめです。
(チンチラストーン)
エサの与え方
特別食
高齢のチンチラ、肥満のチンチラ、糖尿病、尿道結石で食事コントロールが必要なチンチラには、低カロリー、低蛋白、低カルシウムの食事に切り替えてあげる必要があります。チモシー主原料のペレット「バニーベッシックT」や食用チモシー干し草を主食にするか、混合してヘルシーな食事にしてあげます。3才以上で混合を考えてあげてください。治療を並行する場合は獣医さんの指示に従って行ってください。
歯の伸びすぎや不正交合等の疾患で固形フードが食べれない場合や強制給餌が必要な場合には流動栄養食「バイタルチャージ粉末フード」を利用します。ぬるま湯に溶かしてスポイト等で与えます。ベビーの離乳食にもおすすめ。
(バニーベーシックT・バイタルチャージ)
注意
フードの銘柄を急に変えると、食欲が落ちたり、下痢をしたりします。今までのフードと混合しながら少しずつ新しいフードに変えていく必要があります。
食べかけのフード、少し囓ったフードは2度と食べませんので、餌入れに残っていても必ず処分してください。毎日必要な量だけを与えるようにしましょう。
危険な食べ物
オウムなどの鳥用フード、ハムスター用のフード(主食にした場合)、セレニウムを多く含むうさぎ用のフード(長期に与えた場合)、生草や雑草、ネギ、タマネギ、ニンニク、アプリコットの種、アボガド、塩土、人間用のお菓子類
殻をむいたエン麦はチンチラが大好きですが与えすぎると栄養が偏ります。できれば殻つきのものを少量だけにしましょう。乾燥野菜(アジア方面からの輸入品)は残留農薬に注意してください。
作成: SBSコーポレーション